皆さんは京都の祇園祭に
行ったことはありますか。
長刀鉾と呼ばれる鉾には
お稚児さんと呼ばれる少年が
乗っているのですが、
その選び方はどうなっているのでしょう。
気になったので調べてみました。
祇園祭のお稚児さんの選び方は?
京都の祇園祭で、毎年先頭を飾る長刀鉾。
この鉾に乗っている稚児と呼ばれる
幼い男の子はどのような基準で
選ばれているのか、
明確な基準は「長刀鉾町に住んでいる
8歳~10歳の男の子。
ただし、1年間身内に不幸がないご家庭」
ということくらいしかわかっていません。
「神事に関わることだから」と
極秘で選ばれるため、
それ以外の条件は公開されていません。
ただし、歴代のお稚児さんを見ると
なんとなくそれ以外の条件もわかってきます。
祇園祭のお稚児さんに誰が選ばれたのか、
歴代のお稚児さんについて
公式サイトでは一般に情報公開していません。
このご時世ですので
個人情報を公開しないで欲しいと
親御さんから申し出があったとしても
不思議ではありません。
それでもこの情報化社会ですので
大まかな情報は伝わってきます。
歴代のお稚児さんは、
有名な名門小学校に通っていて、
経営者や企業オーナーの
御子息というケースがほとんどです。
これには理由があり、
稚児の衣装代や移動費、
祭りのお供えやお心づけ、
祭りが終わった後の宴会費用など、
総額で2000万くらいは
かかると言われているからです。
費用だけではなく、
準備には相当な時間と労力が必要ですので、
必然的にお金持ちの子供となるのでしょう。
祇園祭の稚児と呼ばれる子供の選び方には、
当事者にならないと
わからないことが他にもありそうですね。
お稚児さんのしきたりって?
祇園祭での稚児の役割は
生贄という説があるようだが
本当なのだろうか。
平安時代に京都で疫病が流行していたため、
神に疫病を鎮めてもらおうとしたのが
祇園祭の始まりと言われています。
子供には神霊が宿りやすいと
考えられていたので、
その儀礼の際に
「神の化身」として怨霊を鎮める役割を
担っていたという説もあります。
お稚児さんは神の化身ですから、
厳しいしきたりがあります。
心身を清浄な状態におくこと、
という意味の
「精進潔斎」(しょうじんけっさい)の
生活を送らねばなりません。
精進潔斎の生活に入ると、
地面を踏むことも許されません。
地面に足をつけることができませんから、
お世話する大人
(「強力(ごうりき)」と呼ばれる男性)に
抱っこされて移動します。
また、女人禁制となりますので世話人は、
着物の着付けから食事の用意まで、
すべて男性がすることになっています。
稚児の家族であっても
女性は同席できません。
女性は蚊帳の外みたいな感じですね。
祇園祭では蚊帳の外でも、
葵祭では女性が主役です。
祇園祭と並び京都三大祭りのひとつに
挙げられる祭りです。
こちらの祭りでは稚児ではなく
ヒロイン「斎王代」が選ばれます。
元々、平安時代に神様に
奉仕を行った未婚の内親王や女王のことを
斎王と呼んでいましたが、
皇女ではなく一般の独身女性から
選ばれるようになり、
斎王の代理=斎王代と
呼ばれるようになりました。
一般の独身女性から選ばれるといっても
歴代の斎王代は一般公募ではありません。
誰にでもなれるチャンスがあるわけではなく、
京都においてゆかりのある寺社や実業家など、
高貴な家柄の20代の令嬢が
選ばれることになっています。
また、祇園祭のお稚児さんに
高額な費用がかかるように、
斎王代にも高額な費用が
かかると言われています。
衣装代、巡業にかかる費用、
関係者への寄付金など、
総額2000万はかかると言われる
「支度金」を用意しなければなりません。
「お稚児さん」にしても「斎王代」にしても、
京都に縁があって、
裕福な家柄でなければ
なれそうにありませんね。
祇園祭のお稚児さんの選び方について
祇園祭は有名なお祭りで
なんとなく知っているつもりでいましたが、
まだまだ知らない事だらけでした。
色々と調べてからお祭りを見ると、
また違った見え方になりますね。
有名なお祭りであれ、近所のお祭りであれ、
お祭りがあるっていうだけで
ワクワクしてきますよね。
子供の頃の限られたお小遣いで
精一杯楽しんでいた思い出が蘇ります。
大人になってからは、
準備とか予算とかお祭りの裏側が見えてきて、
純粋に楽しめなくなってしまったかも。
それこそお稚児さんや斎王代みたいな費用が
必要と言われたら全然楽しめません。
昔、日本のお祭りで食べた焼そばとか
かき氷とか美味しかったな。
普通に店で食べたら
そんなに美味しくないかもしれないけど、
お祭りっていう非日常空間で食べると
美味しさも倍増するのでしょうね。
それでは。